2024年の「ユーキャン新語・流行語大賞」で年間大賞に選ばれた「ふてほど」。
これはTBS系ドラマ「不適切にもほどがある！」の略称ですが、SNSでは「不適切報道」の略として注目され、皮肉にもこの言葉がトレンド入りしました。
本記事では、「ふてほど」が持つ二つの意味の広がりと、それを取り巻く背景について掘り下げます。
流行語大賞に選ばれた「ふてほど」とは
ドラマ「不適切にもほどがある！」の影響
「ふてほど」は、1986年から2024年にタイムスリップした昭和生まれの男性が現代のコンプライアンス事情に直面するという設定のコメディドラマ「不適切にもほどがある！」から生まれた略語です。
主演の阿部サダヲと脚本を手掛けた宮藤官九郎のコンビが話題を呼び、ドラマ全体が高く評価されました。
阿部サダヲのコメント
表彰式で主演の阿部サダヲは、「『ふてほど』という言葉自体は、自分たちでは使ったことがない」と率直な感想を述べました。
それでも、ドラマの評価を喜び、「不適切」な題材を通じて現代社会の課題をユーモアとともに伝える手法が共感を得たようです。
SNSで「不適切報道」の略として定着？
トレンド入りした理由
流行語大賞が発表されると、SNSでは「ふてほど」を「不適切報道」の略と捉える投稿が続出しました。
「不適切報道」という言葉への関心が高まった背景には、近年のメディアへの不信感や、情報の透明性を求める声が影響しています。
ユーザーの反応
SNS上では、「本来の意味ではなく『不適切報道』として使いたい」といった意見や、「この意味での定着を期待する」などの声が寄せられました。
中には、流行語大賞自体が「不適切報道」を象徴するような出来事だと皮肉る意見もありました。
元衆議院議員・丸山穂高氏のコメント
元衆議院議員の丸山穂高氏は、この現象についてSNSで「笑ってしまった」とコメント。
過去の流行語大賞にも「思想的偏りがある言葉」が選ばれたことを挙げつつ、今回の「ふてほど」をユーモラスに捉えました。
流行語大賞の選出とその意義
流行語大賞が持つ意味
流行語大賞はその年を象徴する言葉を選ぶ場ですが、選出される言葉にはしばしば賛否が伴います。
特に、社会的メッセージ性を持つ言葉は議論を呼びやすい傾向があります。
「ふてほど」の多面的な意味
「ふてほど」がドラマの略称から「不適切報道」へと変化していった過程は、流行語が社会やメディアの状況を反映する鏡であることを示しています。
結論
流行語大賞「ふてほど」は、本来はドラマを称える言葉でしたが、SNS上で「不適切報道」という意味でトレンド入りするという新たな展開を見せました。
この出来事は、流行語が単なる言葉以上の影響力を持つことを物語っています。
今後、「ふてほど」がどのように使われ続けるのか注目したいところです。